「八十八夜」
2017.05.02

今日の松江は朝から好天に恵まれています。数日間吹き荒れた春の嵐も落ち着いたようですね。★立春から数えて八十八日目ということで今日は「八十八夜」と呼ばれる日です。古くからこの頃に摘む新茶は美味しいとされてきました。「♪夏も近づく八十八夜…」の歌の通り、この頃になると霜も見られなくなって本当に夏が近くなってきたことを実感します。お茶を大陸から持ち帰ったのは伝教大師(最澄)や弘法大師(空海)と言われていますが、鎌倉時代に臨済宗を宋から伝えた栄西禅師は抹茶の製茶法や抹茶式のお茶のたて方を初めて日本に伝えたそうです。のちに栄西禅師は茶の専門書「喫茶養生記」を著して、茶の薬効を仏教と関連付けて記述したことは広く知られています。このあと千利休が茶道の基礎を完成させて、茶道は日本独特の精神文化として今に伝わっています。松江では特に松平不昧公の功績もあって、作法にこだわらない薄茶を嗜む風習が定着していますね。★画像は昨日堀端で撮影したものです。日差しもいよいよ夏めいてきたようです。
「穀雨」
2017.04.20

今日は朝から青空が広がっています。暖かく穏やかな一日になりそうですね。★美しい花びらを咲かせた桜も散って、初夏を思わせるような強い日差しを感じる日も多くなりました。今日は暦の上では「穀雨(こくう)」と呼ばれる日です。「穀雨」とは「百穀を潤す春の雨」という意味だそうで、この時期に雨が多いという訳ではなく、この時期以降には徐々に雨量が多くなるので、植物の種を蒔いておくと成長の頃には雨に恵まれすくすく育つとされます。田畑の準備が整う時期でもあり、農家では「穀雨」の日を田植えを始める目安にしているそうです。自然の中で生きる草木にとっては活力がみなぎる恵みの季節でしょうか。数日前に撮影した裏庭の草木も太陽、空気、雨の恩恵を受けて青々としてきました。慌ただしさの中で生活をしているとつい見失いがちになりますが、大自然の営みを感じる光景でしたね。★明日はすっきりしない天気のようですが、週末以降は好天に恵まれる予報になりました。
灌仏会
2017.04.08

今日の松江は朝から曇り空になっていますが、穏やかな一日になりそうですね。★4月になって急に暖かな日が続きましたが、松江城二の丸の桜も一気に見頃を迎えました。あっという間に美しい花を咲かせて気が付いたら散ってしまう桜の花を私たちは時を惜しむように眺めてしまいますね。釈尊の説いた「諸行無常」とは、この世のものはすべて移ろいやすくはかないもので永遠のものなど何もないという意味だそうですが、桜の花はまさにその象徴ではないでしょうか。古い歌人は「散ればこそ いとど桜はめでたけれ 憂き世になにか久しかるべき」(桜は散るからこそ素晴らしいのです。この浮き世では永遠のものなどないのですから)と詠んでいます。だからこそこのひと時を大切にしたいという気持ちが伝わりますね。今日、4月8日は釈尊の生まれた日とされ、多くの寺院で「灌仏会(かんぶつえ)」が営まれます。これは「花まつり」、「仏生会(ぶっしょうえ)」、「降誕会(ごうたんえ)」などとも呼ばれます。★今日の松江は気温が24度まで上昇する予報になりました。春を通り越してしまいそうな気温ですね。
彼岸明け
2017.03.25

今日の松江は昼前から好天に恵まれました。いよいよ春到来ですね。★「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、お彼岸を過ぎるとすっかり暖かな日が多くなります。私は時間に追われるままお彼岸を過ごしてしまいましたが、近くにある天台寺院、普門院の境内の「白木蓮」も気が付かないうちに咲き誇っていました。「お盆」はご先祖を迎えてご供養することが中心になりますが、「お彼岸」はご先祖の供養とともに仏教の教えを生活の中で実践する期間という意味もあると言われます。その内容は「布施(ふせ)」他へ施しをすること、「持戒(じかい)」戒律を守ること、「忍辱(にんく)」耐え忍ぶこと、「精進(しょうじん)」正しい努力をすること、「禅定(ぜんじょう)」心を安定させること、「智慧(ちえ)」真実を見抜く力を働かせることの六つだそうです。少しでも実践したいものですね。★明日は雲の多い天気になりそうですが、週末は晴れる予報になりました。