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「穀雨」

2025.04.20

暦の上では「穀雨」を迎えました。朝晩でも寒さを感じることはほとんどなくなっていますね。★「穀雨(こくう)」とは「百穀を潤す春の雨」という意味。この時期以降には徐々に雨量が多くなるので植物の種を蒔いておくと成長の頃には雨に恵まれてすくすく育つとされます。田畑の準備が整う時期でもあり、農家では「穀雨」は田植えを始める頃の目安になっているそうです。自然の中で生きる草木にとっても活力がみなぎる恵みの季節ですね。★例年、私たちの工房では5月の大型連休直前になると納品などで慌ただしくなります。今年も4月の中旬からは「塗り箔作業」などで気忙しくなってきました。「塗り」や「金箔押し」では一つ前の工程の出来が次の工程の仕上がりに影響するので、細心の注意を払って作業を進めます。慌ただしい時期でも油断はできませんね。★いよいよ来週末からは大型連休に入ります。連休中には多くのメーカーがお休みとなりますので、取り寄せ品につきましてはご不便をお掛けすることがあります。この時期にはお位牌の戒名入れなどのご依頼も集中しますので、法要などの日程が決まっている場合は早めのご準備をおすすめしています。母里佛具店では大型連休中は5月3日(土)~6日(日)を休業とさせていただきます。それ以外の日は通常通り対応させて頂きますので宜しくお願いいたします。

「花祭り」

2025.04.10

うららかな春の陽気とともに気温も上昇して、松江城周辺のソメイヨシノも一気に開花しました。週末は観光で松江を訪れる方も多かったようですね。★この時期にはお釈迦樣のご生誕を祝う行事が各地で行われます。日本では4月8日に行われることが多く、寺院では「灌仏会(かんぶつえ)」あるいは「降誕会(ごうたんえ)」などと呼ばれる法会が営まれます。満開の桜の時期と重なることから「花祭り」という呼び方も馴染みがありますね。★今から約2,600年前にお釈迦樣は現ネパール南部のルンビニーの花園でお生まれになり、すぐに七歩進まれ天と地を指さし「天上天下唯我独尊」と言われたと伝えられています。この言葉の意味については諸説あるようですが「この世に生まれたその命は、天上天下に唯ひとりの、誰とも代わることのない人間として、この命のままに尊い」などと解釈されるようです。お釈迦様が生涯を通して説かれた言葉の根幹がここにあるのかもしれませんね。★今日の松江は雲の多い朝を迎えました。週末から週明けにかけても不安定な天候になりそうな予報になっていますね。

「白木蓮」

2025.03.30

お彼岸が明けてからは厳しい寒さも和らいで、いよいよ本格的な春の訪れを感じるようになりました。この時期になるとあちらこちらで白木蓮が咲き誇ります。白木蓮(ハクモクレン)はその花びらの形が蓮の花に似ていることから木に咲く蓮とも呼ばれます。春の到来を告げるかのように咲く純白の花びらは存在感がありますね。先日は近くの「普門院」の境内でも青空の下で綺麗な花を咲かせていました。★普門院は「天台宗延暦寺」の末寺で、松江開府の祖、堀尾吉晴公が松江城鎮護の祈願所として開山した寺院。天台宗は伝教大師「最澄」が中国の天台大師「智顗(ちぎ)」の教えを持ち帰り、日本天台宗の基礎を築き上げたことでも知られています。最澄は「願文」の中で「私たちの住むこの迷いの世界は、ただ苦しみばかりで少しも心安らかなことなどない。(中略)人間として生まれることは難しく、また生まれたとしてもその身体は儚く移ろいやすい。因なくして果を得、この処(ことわ)りあることなく、善なくして苦を免がる、この処りあることなし」として世の無常や因果の厳しさを述べ、だからこそ生きているうちに善い行いをする努力を惜しんではならないと「心願」を立てられたそうです。★白木蓮の花言葉は「気高さ」「荘厳」「高潔な心」。 寺院に相応しい花と言えそうですね。

「まつえレディースハーフマラソン」

2025.03.20

松江では先週の後半から不安定な天候が続きましたが、今日は久し振りに穏やかな朝を迎えています。寒さも峠は越えたようですね。★先日の日曜日には早春の城下町を走る「まつえレディースハーフマラソン」が行われました。私たちの職場の前も競技コースになっていますので毎年観戦するようにしています。競技当日は朝から冷たい小雨の降るあいにくの空模様でしたが、選手の皆さんは力強い走りを披露されていました。競技はハーフマラソンのほか、10㎞部門、ジョギング部門、ちびっ子マラソン部門が行われ、悪天候にも関わらず沿道には大勢の方々がお出掛けでした。今年は第46回大会となるそうですが、今後も多くの選手の方々に参加して欲しいものですね。★今日はお彼岸の中日。日本ではお墓参りをしてお仏壇には季節のお供え物をし、故人やご先祖に感謝するという風習があります。また、お彼岸中は穏やかな気持ちで自分自身を省みる期間とされ、仏道では「六波羅蜜(ろくはらみつ)」と呼ばれる修行徳目を実践するそうです。①布施(見返りを求めない施しをする)②持戒(戒律を守り誘惑に惑わされない心を持つ)③忍辱(耐え忍ぶ強い心を持つ)④精進(たゆまぬ精進・正しい努力をする)⑤禅定(心を集中させ何事にも動揺しない)⑥智慧(真理を見極める心を持つ)の六つ。仏道の修行徳目が善行の上に成り立っていると感じる内容ですね。簡単なことではありませんが普段の暮らしの中でも心掛けたいものです。