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「お盆百科」

2024.06.20

明日は一年を通して昼間の時間が最も長くなる「夏至」。朝の4時半頃には東の空が明るくなっているので実感しますね。★6月の半ばを過ぎると私たちはお盆の準備のお手伝いで慌ただしくなります。お盆のお供え方法などについてのご質問を頂くようになるのもこの時期からでしょうか。特に初めてお盆を迎えるお宅では分からないことも多いと思いますので丁寧にご説明させていただいています。また、当店では【お盆百科】という冊子もご準備しています。お盆に関する疑問や盆棚の飾り方などを分かりやすく説明してあり、読みやすい内容になっています。店頭に置いてありますのでどうぞご自由にお持ち帰りください。★山陰地方では盆棚に「素麺」をお供えされるお宅も多いようです。普段はお供えに用いないので不思議ですね。もともとは七夕にお供えされていた素麺が、やがてお盆の素麺に引き継がれたと考えられています。牽牛(けんぎゅう/夏彦星)と織女(しょくじょ/織姫星)の伝説で知られる七夕はお盆の行事と深い関係があったとされています。古くは素麺を食べると熱病にならないという言い伝えもあり、平安時代の宮中の七夕行事(乞巧奠/きっこうでん)では「熱病除け」として素麺が供物に用いられていたそうです。(参考:お盆百科)★梅雨入りも間もなくでしょうか。週末にかけて雲の多い空模様になりそうな予報になっていますね。

「盆提灯」

2024.06.10

松江では一昨日から降り続いた雨も上がり、今日は青空も見える朝を迎えました。日中の気温も上昇する予報になっていますね。★お盆の時期には少し早いような気もしますが、店内では盆提灯の展示を始めました。盆提灯は画像のような「大内提灯」と呼ばれる足の付いた組み立て式のものが基本形ですが、近年はモダンなお仏壇に合うシンプルな構造の提灯も多くなってきました。★山陰地方では一般に八月のお盆に縁側や玄関口、仏間などに盆提灯を灯しますが、盆提灯はいつ頃から用いられるようになったのでしょうか。古い史料によると提灯は大陸から伝わったとされ、もともとは折りたたみのできない竹籠に紙を張っただけの簡単なものだったようです。藤原定家の「明月記」の寛喜2年(1230年)7月の条には「近年民家にて今夜長竿を立て、その先に燈籠の如きものをつけ、紙を張り、燈をあげて遠近これあり」という記述があることから、鎌倉時代にはすでに家ごとにご先祖の精霊を迎える風習があったと考えられています。★折りたたみ可能な提灯が考案されたのは室町時代の後期で、江戸時代には岐阜地方に産する竹を骨として、特産の美濃紙を張った岐阜提灯が知られるようになり、有数の産地として発展したという記録が残っています。★電気などのない時代には、菜種油などに火を灯す明かりそのものが貴重で、仏前で灯す提灯や燭台の明かりも古くから大切なお供えのひとつだったのかもしれませんね。

「芒種」

2024.05.30

今日の松江は爽やかな朝を迎えました。日中の気温も上昇して「夏日」となりそうな予報になっていますね。★暦の上では間もなく「芒種(ぼうしゅ)」。芒種は二十四節気の一つで暦便覧には「芒(のぎ)のある穀類、稼種する時なり」と記されています。古くから稲などの穂先の針のような突起物(芒)のある穀物の種を蒔く(植える)時期とされてきたようです。先日通り掛かった浜佐田地区の水田でも田植えが随分と進んでいるようでした。★日本では随分古くから稲作が行われていたようで、確認できる最古の水田跡は2500~2600年前の縄文時代晩期の菜畑遺跡(佐賀県)のものになるそうです。同じ時代のものと見られる坂元遺跡(宮崎県)からも水田跡が発掘されており、九州地方から水田稲作は広まったと考えられています。稲作が大陸から伝来したと考えれば、なるほどという気がしますね。弥生時代になると本格的な農耕が開始され、稲の豊穣を祈る「穀霊信仰」なども発達したとされています。穀霊信仰は穀物の霊に対する信仰で、この世のあらゆるものに霊が宿るという「精霊信仰」のひとつと言われています。現在の日本における収穫祭や先祖崇拝などの形もこの時代の信仰にルーツを持っているのかもしれませんね。★賑やかだった軒先のツバメも静かに抱卵を始めたようです。いよいよ梅雨入りの時期となりそうですね。

「盆提灯の修理」

2024.05.20

ここ数日は穏やかな天候が続いています。今日は全国的に好天に恵まれる予報になっているようですね。★暦の上では「小満」を迎えました。小満は「万物の成長する気が徐々に強くなり、天地に満ち始める頃」とされています。秋に蒔いた麦の穂が順調に育ち、少しだけ安心できる頃であることから「小満」と呼ばれるようになったとも言われています。気候も良くなり、これからは何をするにも適した過ごしやすい時期と言えそうですね。★例年、連休を過ぎる頃から盆提灯の修理のご相談をいただくようになります。盆提灯を出してみたら虫食い穴が開いていた、というトラブルのご相談をいただくのもこの時期からでしょうか。一般に紙や絹を食べる小さな虫が原因と思われますが、デンプン質の糊を好物にしている虫もいますので盆提灯の「火袋」は特に被害を受けやすいようです。丁寧に掃除をして収納したつもりでも火袋に直接卵を産み付けることがあり、秋以降に提灯の箱の中で孵化した虫が火袋に穴を開けてしまいます。収納する際に防虫剤を入れて、比較的湿気の少ない場所で保管すれば良好な状態を維持することができます。また、電装部品や木地の修理なども可能ですので、損傷のある場合はお早めに専門店にご相談ください。★今日は松江でも青空の広がる朝となりました。日中は気温も上昇しそうですね。