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唐木仏壇の産地

 唐木仏壇とは黒檀、紫檀、欅、桑などの銘木を主要材料とした仏壇のことを指します。落ち着いた趣の、木目が見える仕上がりが唐木仏壇の特徴です。その歴史は江戸時代にまで遡り、各地で地域色のあるお仏壇が作られていたようです。江戸指物師が桑、欅、檜などの銘木で作ったのが始まりとされる東京仏壇や大阪船場の指物師が杉、松、檜などの材料を使い、簡易な戸棚仏壇を作ったのが始まりとされる大阪仏壇などが歴史的に有名です。また、現在は大阪仏壇の技術を受け継ぐ徳島仏壇が技術、オリジナリティともに群を抜く仏壇産地として知られています。
 また、1940年代になると静岡では鏡台、針箱、下駄などの製造業者が仏壇製造業に転進し、普及品の仏壇産地として発展しました。
 1980年代以降には生産コストを抑えるため中国、ベトナム、インドネシア、タイなどでも仏壇が作られるようになり、現在国内で流通しているお仏壇の約8割が海外産となっています。

金仏壇の産地

 金仏壇とは松や檜などを素地として漆やカシューで塗り重ね、金箔などで加飾した仏壇のことを指します。全国各地に江戸時代からの歴史を持つ金仏壇産地があり、伝統工芸品の指定を受けている産地もあります。昭和50年代には分業体制から工場集約体制に変わり、秋田、名古屋、彦根、大阪、広島、川辺は金仏壇の6大産地と呼ばれました。
 平成の時代に入ると雇用面、コスト面などから中国、ベトナムなどでも金仏壇が作られるようになり、現在では唐木仏壇と同様に流通している金仏壇の約8割が海外産となっています。

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