「処暑」
2025.08.29
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週が明けるといよいよ9月を迎えて稲の収穫期となります。今年は梅雨明けからまとまった雨が降らず心配でしたが、お盆前後からは少しずつ雨量も増えていたようです。稲の育成は天候に左右されるだけに収穫の日まで心配は尽きません。豊かな実りの秋になるといいですね。★私たちの工房ではお盆明けから「唐木仏壇」の修復作業を続けています。画像のお仏壇はご依頼者様にとっては思い出もあり、どうしても残したいということで修復のご依頼をいただきお預かりしました。製造から長い時間が経過していますが、表面は擦り傷や欠損部位などはあるものの、本体はしっかりと組み上げられており、扉や障子を含めて歪みはほとんどありませんでした。唐木仏壇の修復手順は、線香やローソクの油煙を洗い落とし、表面の傷の補修と欠損部位を製作して木地を整えます。その後、塗装と金装飾、障子の張替え、金具の交換となります。唐木仏壇は細かな彫刻部分もありますので取り扱いには注意が必要になりますね。丁寧に仕上げて秋のお彼岸前にはお返ししたいと思います。(画像はご依頼者様にご了解をいただき掲載しています)★「処暑」を過ぎてからは時折、赤トンボの姿を見かけるようになりました。朝晩に吹く風もほんの少しだけ暑さが和らいできたように感じますね。
「灯籠流し」
2025.08.20

松江では8月16日にお盆を締めくくる「灯籠流し」が大橋川周辺で行われました。多くの地域では旧盆の8月13日に「迎え火」を焚いて精霊を迎え、16日の夕刻には「送り火」を焚いて精霊を送るという風習が残っています。川や湖などのある地域ではローソクに火を灯した舟型の灯籠を流す「灯籠流し」なども「送り火」の儀式として行われるようです。灯籠が水面を流れる光景は幻想的で、松江の「灯籠流し」も精霊を見送る行事として定着していますね。★若い頃はあまり感じることのなかったことですが、歳を重ねるごとに亡き人の思い出や懐かしさが湧き上がってくるように感じます。その時は分からなかった優しさや、何気ない励ましの言葉も後になってから気が付くことがあります。ああすれば良かった、こう伝えれば良かったと思っても、今となっては叶いません。静かに流れる灯籠を見送りながら、明日からどう生きるのか? 自分は亡き人の気持ちに応えるような生き方が出来ているだろうか? 改めて問い直すようになりました。お盆は先祖供養と同時に、自分自身を見つめ直す時間という意味もあるのかもしれませんね。★まだまだ日中は厳しい暑さとなっています。しっかりと水分を摂って体調管理に留意したいものですね。
「お盆」
2025.08.10

松江では「立秋」を迎えて暑さが少し和らいだようです。今日は早朝から雨模様になっていますね。★お釈迦様は35歳の時に難行苦行を捨ててブッダガヤの菩提樹の下で悟りを開かれました。お釈迦様は悟った真理を他の誰かに伝えても理解されないだろうと考え、自分の中に留めようとしましたが「梵天(サハンパティ)」の強い勧めにより伝導の旅に出ることを決意します。最初の教法を説く相手に、かつて苦行を共にしながらも苦行を捨てたお釈迦様を堕落者と非難した5人を選びました。ガンジス川を渡りヴァーラナーシーの鹿野苑(サールナート)で再会するものの、5人はお釈迦様を堕落僧として無視しようとします。しかし、お釈迦様の堂々たる威容に圧倒され、徐々に教えに耳を傾け始めます。「人は老い、病みそして死に行く。すべて存在するものは因縁によって生じ、因縁によって変わって行くもの。人が真の幸福に到達するためには、執着を捨て、清らかに生きることだ」とし、仏教の中核概念である「四諦」「八正道」「中道」を説きました。5人はお釈迦様の説法に随喜し、正式にお釈迦様の弟子となったとされます。この時の最初の説法は「初転法輪(しょてんぽうりん)」と呼ばれ、後の人々に広く伝えられることになります。★間もなくお盆。すべてのご縁に感謝して心静かに過ごしたいものですね。
「夏祭り」
2025.07.30

松江では雨の気配もないまま連日のように猛暑となっています。水分補給は欠かせなくなっていますね。★7月下旬の「大暑」を迎えると松江でも地域の祭りや伝統的な行事などで賑わい始めます。7月24日、25日に行われた「松江天神祭り」では多くの露店が並び、神輿も勇壮な練りを繰り広げていました。今週末の8月2日、3日には宍道湖で「湖上花火大会」が開催され、松江の夏は最高潮を迎えます。子供の頃に父に連れられて初めて出掛けた「天神祭り」などは日常を離れた異次元空間のようで衝撃的でした。今でもその時の場面を鮮明に記憶しているのは不思議なものですね。★また、8月16日には夕刻から大橋川周辺で松江仏教会主催の「灯籠流し」が行われます。例年、多くの方々がお出掛けになり、流れ行く灯籠を見送られます。水面を流れる灯籠の姿は幻想的なもので、松江の風情のひとつになっているような気がします。また、白潟公園東側付近では「盆飾りの供物回収と供養」も行われます。地域の祭りや伝統行事などは子供にとっては貴重な体験ですね。その思い出は生まれた故郷を離れて暮らす人々にとっても大切な宝物になっているのではないでしょうか。★週末にかけても気温は上昇する予報になりました。多くの地域で水不足も心配されているようですね。