提灯の虫食い修理
2017.06.04

今日の松江は雲ひとつない爽やかな朝を迎えました。気温も25度まで上昇する予報になりましたね。★盆提灯を出してみたら虫食い穴が開いていた、というトラブルのご相談を時々いただきます。紙や絹を食べる紙魚(シミ)などの小さな虫が原因のようですが、デンプン質の糊を好物にする虫も居ますので提灯の火袋などは被害を受けやすいようです。前の年に虫が居ないのを確認してから収納しても、提灯の火袋に産み付けた卵は箱の中で孵化(ふか)しますので穴が開いてしまうこともあります。万一、火袋に虫食い穴が開いても、ほとんどの場合は修理ができますので専門店にご相談下さい。画像の提灯は二重張りの外袋に虫食い穴がありましたが、修理を終えてきれいになりました。修理には時間が掛かる場合もありますので、お盆の時期に間に合うようにお早目の点検をおすすめしています。★最近は好天に恵まれていますが、朝晩は冷え込むこともありますので体調管理には留意したいですね。
「小満」
2017.05.21

今日の松江は爽やかな朝を迎えていますが、日中は気温が高くなりそうです。昨日は松江も28度を越えていたようですね。★松江市周辺ではいよいよ田植えのシーズンを迎えています。昨日も古江地区では田植え作業が進められていました。当たり前のように毎日食べるお米も農家の方々の日々のご苦労と自然の恵みのお蔭と思うと、秋の実りの時期まで無事に育ってくれることを願うばかりですね。暦の上では今日は「小満」。万物が次第に長じて天地に満ち始めることが「小満」の由来だそうですが、このほか秋から冬にかけて蒔いた麦の穂がつく頃で、収穫の兆しを喜ぶ農家の人々の気持ちを表したものとも言われます。やっと穂をつけて少しだけ安心する「小さな満足」を感じる時期でもあるという意味だそうです。日本の稲作の場合も台風や日照不足などの心配が常に頭から離れませんので、秋には大きな満足で収穫期を迎えたいものですね。★今日も夏日になりそうです。松江の気温は29度まで上昇する予報になりました。
阿弥陀如来修理②
2017.05.12

昨日の松江は穏やかな朝から一転して昼前から突風が吹き荒れる一日となりました。最近は午後から風が強くなる日が多いですね。★阿弥陀如来の右手の彫刻は木地のままの状態で全体のバランスを見ながら修正します。画像は骨格がほぼ完成したので仮組みしたものです。この段階まで来ると作業的に90%程度は出来上がった気分になりますね。現在の阿弥陀如来や釋迦如来などの仏像の造形は運慶や快慶などの優れた仏師が活躍した鎌倉時代の影響を強く受けていると言われますが、実はこの頃に仏像の造形はほぼ完成したとされています。仏像修理の場合、欠損部位の制作や補修もこの時代の仏像を参考にして仕上げます。このあと表面を滑らかに研磨して下地1回、塗り3回、最後に金粉で加飾して完成となります。油断すると見失いそうな小さな手ですが丁寧に仕上げて行きます。★今日も松江は風もなく穏やかな朝を迎えていますが、夜からは雨になる予報になりましたね。
阿弥陀如来修理①
2017.05.11

今日の松江は朝から雲の多い天気になりました。風の強い日が続きましたが今日は少し落ち着いているようですね。★お仏壇の中の阿弥陀如来の片手を紛失してしまったというご相談を受けました。ご法要も近いということなので早急に制作することにします。金箔仕上げの阿弥陀如来ですので材質を確認することはできませんが、外的要因による変形や、漆との相性を考慮して十分に乾燥させたヒノキ材を使用します。木地から切り出す場合は完成した時に割れにくいよう木目に沿って切り出すことと、全体のバランスを考えて大きくなりすぎないように注意します。一般的には在家のお仏壇の中の仏像は小さな造りになりますので彫刻も繊細な作業になります。お預かりした阿弥陀如来の指一本の太さは1㍉程度でしょうか。明日には木地を完成させその後下地塗りを施します。★今日は雨の心配はなさそうですが、明日からは不安定な天気になる予報になりましたね。