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スタッフブログ

阿弥陀如来修理②

2017.05.12

昨日の松江は穏やかな朝から一転して昼前から突風が吹き荒れる一日となりました。最近は午後から風が強くなる日が多いですね。★阿弥陀如来の右手の彫刻は木地のままの状態で全体のバランスを見ながら修正します。画像は骨格がほぼ完成したので仮組みしたものです。この段階まで来ると作業的に90%程度は出来上がった気分になりますね。現在の阿弥陀如来や釋迦如来などの仏像の造形は運慶や快慶などの優れた仏師が活躍した鎌倉時代の影響を強く受けていると言われますが、実はこの頃に仏像の造形はほぼ完成したとされています。仏像修理の場合、欠損部位の制作や補修もこの時代の仏像を参考にして仕上げます。このあと表面を滑らかに研磨して下地1回、塗り3回、最後に金粉で加飾して完成となります。油断すると見失いそうな小さな手ですが丁寧に仕上げて行きます。★今日も松江は風もなく穏やかな朝を迎えていますが、夜からは雨になる予報になりましたね。