遣唐使船と猫
2017.10.06

お彼岸を過ぎて日増しに秋の深まりを感じるようになりましたね。今日の松江は朝から雨模様になっています。★最近、工房の近くで野良猫でしょうか、時々見かけるようになりました。自由に戸外を歩く犬はほとんど見ませんが猫は今でもいるようですね。日本の仏教史では伝教大師「最澄」や弘法大師「空海」らがともに「遣唐使」として大陸に渡り、多くの仏典や書籍を持ち帰ったことが広く知られています。ただ、遣唐使船団にとっては命懸けの船旅だったようで、羅針盤もない時代に寄せ木で作った箱のような船に100人も乗り込み、稚拙な帆に風まかせの渡航だったそうです。荒波にもまれて沈没してしまう船も多かったそうですが、それでも最澄、空海は無事に貴重な仏典などを日本に持ち帰っています。実は、日本にいる猫の先祖も仏典や書籍とともに遣唐使船に乗り大陸から渡ってきたと言われています。大切な仏典をネズミにかじられないようにということで輸入されたそうですが、意外にも日本の仏教にとって猫も大切な役割を果たしていたようですね。★明日も不安定な天気になりそうですが、日曜日からは晴れて気温も上昇する予報になりました。
松江水燈路 2017
2017.09.24

お彼岸の中日を過ぎて朝晩はずいぶん過ごしやすくなりましたね。ただ、日中の日差しは強く、今日の松江の気温は28度まで上昇する予報になりました。★松江では9月に入ってから松江城周辺を幻想的にライトアップするイベントが行われていますが、23日からは堀川沿いや松江城に沢山の行灯(あんどん)が並ぶ「松江水燈路(すいとうろ)」も始まりました。画像は同時に展示されている市民参加による「手づくり行灯コンテスト」の作品で、昨晩は私もカメラを片手に会場の松江城二之丸まで出掛けました。行灯は「島根らしさ」や「松江」をテーマにして作られており、どれも力作ばかりで、眺めていると時間の経つのを忘れてしまいます。このコンテストは今年で10回目になるということで、興雲閣前や二之丸付近で10月末まで展示されます。今年は743点もの応募があり、市民参加型のコンテストとしては全国的にも珍しいイベントになっているそうです。★お彼岸が明けると気温がぐっと下がる予報になりました。体調管理には留意したいですね。
もうすぐ秋のお彼岸
2017.09.14

今日の松江は爽やかな朝を迎えました。朝夕はやっと過ごしやすくなりましたが、日中の日差しはまだ厳しいですね。昨日の松江の最高気温も28度を超えていたそうです。★私たちはこの時期になるとお預かりしたお仏具やお仏壇の修繕で慌ただしくなります。画像は修繕のご依頼を頂いた唐木仏壇ですが、何とかお彼岸の入りには間に合いそうです。唐木仏壇の修繕は「唐木仏壇の洗い」と呼ばれ、基本的には解体して清掃することになります。全体の煤(スス)や汚れを洗い流して、表面に傷があれば補修して塗装し、欠損部位があれば新たに制作して補います。背金の張替えと障子の沙を交換し、金具などに傷みがあれば必要に応じて補修、交換します。画像のお仏壇は数十年前に購入されたものですが、木地はしっかりしており順調に作業が進みました。昨日、すべて塗装が完了しましたので、このあと丁寧に組み立てて完成です。★「暑さ寒さも彼岸までと」申しますが、日中の暑さもあとしばらくでしょうか。連休には台風18号が接近するようなので注意が必要ですね。
「金箔部分のお手入れ」
2017.09.05

今日の松江は穏やかな朝を迎えました。9月に入ってからは随分過ごしやすくなって、季節の変わり目を感じますね。★お彼岸の前には仏具のお手入れをする機会などもあるかと思いますが、場所によっては注意が必要な場合があります。特に金箔部分のお手入れは難しいですね。綺麗にしようと思って布などで強く擦ると金箔は剥がれてしまうので、金箔部分のお手入れは毛先の柔らかい筆などで埃を払う程度に留めるようにします。万一、金箔が剥がれた場合は短期間で修理が可能ですので専門店にご相談下さい。また、お線香などの煤(スス)で変色した場合も修復が可能です。画像は修理でお預かりした「回出(くりだし)位牌」ですが、数十年の間に傷んだ部分を修理いたします。一部、塗り部分が剥離していますので部分的に塗り直しもいたしますが、この程度の傷み具合ですと2週間ほどで修理は完了します。金具部分も錆が浮いていますので修復して完成です。★朝は好天に恵まれましたが、午後は雨の予報になりました。数日間は不安定な天気になりそうですね。