header

blog

「雨水」

2019.02.21

今日の松江は雲の多い朝を迎えました。予報では雨の心配はなさそうですね。★暦の上では「雨水」となり空から降るものが雪から雨に変わって、雪が溶け始める頃とされていますね。寒さも峠を越えて少しずつ気候も穏やかになり、地域によっては春一番が吹き始める頃と言われています。農家ではこの寒さの厳しい時期から米作りの準備が始まるそうです。秋の収穫の時期までの長い間、気の休まることがありませんね。本当に有り難いことです。★日本ではご飯のことを「シャリ」と呼ぶこともありますが、すでに江戸時代には一般の人も使うようになった言葉だそうです。サンスクリット語では米を「sali(シャーリ)」と言うそうですが、語源は意外にも仏教に関連があるようです。仏教の伝来とともに日本でも仏像や仏舎利塔も作られますが、塔に釈迦の遺骨である本物の仏舎利を納めるのは難しく、代わりに水晶などの宝石を納めたようです。この水晶の粒は本物の仏舎利のように米粒大のことが多く、僧侶がこれを「お米」の隠語として使用したのが始まりと言われます。いずれにしても尊く有り難いものですね。★週末から来週にかけては雲の多い日もありそうですが、気温は少しずつ上昇する予報になりました。

「早春」

2019.02.11

昨年の今頃は松江市内でも積雪がありましたが今年は春を思わせるような日もあり、まとまった雪もまだ降っていませんね。すでに松江城周辺の堀端では早咲きの桜の蕾もほころび始めていました。今日の松江は朝方まで穏やかな天気でしたが昼前には急に冷たい雨が降り出し、午後からも気温は上がらず寒い一日となりました。私たちの作業も寒さで遅れがちになりますね。★「明日ありと 思う心の仇桜 夜半に嵐の 吹かぬものかは」(明日があると思っている心は いつ散るか分からない儚い桜のようです 夜に嵐が吹くかもしれないのに) これは親鸞聖人が詠まれたと伝わる歌です。聖人が仏門に入る決心をされ訪れた青蓮院に着いた時は既に夕方になっており、慈円和尚から「今日はもう遅いので、得度の式は明日にしましょう」と言われ、詠んだ歌とされています。その日のうちに得度を懇願された聖人はまだ9歳だったそうです。諸行無常ということでしょうか。「自分の命も明日あるか分からない だからこそ今を精一杯悔いなく生きたい」という思いが込められていると言われます。日頃、つい「明日やればいいか」と思ってしまう心を戒めていただく言葉ですね。★明日も気温の上がらない予報になっています。今週末までは不安定な天気になりそうですね。

「片刃小刀」

2019.01.31

昨日の好天から一転して、今日の松江は雨模様となりました。気温もそれほど上がらない一日でしたね。★早いもので今日は1月の最終日、明日からは2月となります。私事ではありますが、先週から10日間の予定で妻が入院いたしました。耳鼻科の治療ということで入院となりましたが、妻が担当していた日々の食事のことから雑用まで、見るのと自分でするのでは大違いですね。今日で6日目ですが戸惑いの毎日で、子供たちに手伝ってもらいながら四苦八苦しております。★昨日はお位牌の戒名彫刻用の小刀が入荷しました。私が使用しているものは画像のような片刃型の小刀で、刺身庖丁などと同じように片面だけ研ぐタイプです。片刃小刀は刃に表面と裏面があって、切れ味が鋭く切った断面が美しいのが特長です。位牌職人にとっては毎日のように取り扱う道具の一つですが、基本的な研ぎ方を誤るとベテランでも上手く彫刻することが出来ないと言われています。画像の小刀は入荷した状態のもので、これを数種類の角度に研ぎ分けておきます。小さな戒名文字を彫刻する際には、より鋭角的に研ぐことになりますので慎重に研がなければなりませんね。★明日も気温は上がらないようで、地域によっては雪もちらつく予報になっているようです。

「大寒」

2019.01.21

今日の松江は雲の多い朝を迎えました。午後からは天気も回復する予報になっていますね。★暦の上では一年で最も寒さが厳しくなるとされる「大寒」を迎えましたが、全国的にも比較的穏やかな天候になっているようです。私も昨日は作業の合間を見て、松江城の椿谷まで出掛けました。冬の寒さの中でもあり人影は見られませんでしたが、すでに梅の花は咲き始めており淡く甘い香りを漂わせていました。慌ただしい日常の中で時間に追われていると思うように出掛けることもできませんが、ふと出会う草花に癒されますね。誰のためともなく凛と咲く花の姿を見ると柴山全慶老師の詩、「花語らず」を思い出します。京都・臨済宗南禅寺の管長を務められた故・柴山全慶老師はこよなく花を愛でられたそうで、多くの詩や短歌を残されました。老師は「花は黙って咲き 黙って散って行く そして再び枝に帰らない けれどもその一時一処に この世の全てを托している 一輪の花の声であり 一枝の花の真である 永遠に滅びぬ生命の喜びが 悔いなくそこに輝いている」と詠まれました。★今週末にかけては寒さが厳しくなりそうな予報になりました。インフルエンザも流行っていますので留意したいですね。