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「盆提灯の組み立てに挑戦①」

2021.07.25

松江でも昨日の最高気温は33.9度まで上昇していたそうです。いよいよ本格的な夏の到来ですね。★最近は組み立ての要らない盆提灯をお求めになる方も多くなりましたが、三本足の「大内提灯」の組み立ても慣れてしまえば意外と簡単ですので「難しいな」と思われそうなポイントを中心に、以前ご紹介した記事の補足も含めて数回にわたりご案内させていただきます。画像は「大内提灯」の台座部分の構成部品です。丸い台座は「ろくろ」「つば」などと呼ばれ、下面には「下足」を差し込む3つの穴があり、中央部分には電球ソケットを取り付ける「固定穴」と、それを通す「通し穴」があります。画像に写っている面が下面側ですね。さらに3本の「下足」、それを連結するための「三角」とで台座部分は構成されています。「下足」は画像のような足を差し込むタイプのほか、ネジで固定するタイプや、スライドさせて固定するタイプのものなどがありますが、概ね組み立て方は同じです。面倒でも組み立てる前に一通り組立説明書に目を通しておかれると安心ですね。明日は台座部分の組み立て方法をご紹介します。★今日も全国的に気温が上昇する予報になっています。こまめな水分補給を心掛けたいですね。

「7月盆」

2021.07.15

7月13日には中国地方も梅雨明けしたようです。昨日からは松江の気温も上昇して夏の空になっています。★お盆といえば8月に行われるのが主流ですが、7月15日を中心とした「7月盆」を行う地域もあります。同じ日本でのお盆なのに不思議ですね。江戸時代中期(1704年)に発刊された「華実年浪草」には「七月十三日、黄昏に及びて都鄙倶に聖霊を迎ふるの儀あり、此の時、門前に於いて麻殻を折り、焚きてこれを迎え火という」とあります。もともと江戸時代の人々は旧暦の7月に「迎え火」をしていたようです。ではなぜ現在のお盆に1ヶ月の違いがあるのでしょうか。これは明治時代に行われた改暦が関係しているそうです。明治6年に新暦が採用されたのに伴い、お盆の時期は地域の生活様式や文化によって分かれ、東京や横浜の一部は7月盆、農村や漁村の多い地方では8月盆が定着したと言われています。私たちの地域ではお盆まであと一か月後ということになりますね。★先週末から週明けにかけて山陰両県では大雨により、各地で土砂崩れや家屋浸水などの被害が発生しました。報道によれば山陰両県で31万人に避難指示が出され、孤立した集落も多く発生したそうです。昨日、ご来店されたお客様のお宅も家屋浸水に遭われたとのことでした。★被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧をお祈り申し上げます。

「半夏雨」

2021.07.05

松江は昨夜から断続的に雨が降っており、今朝も厚い雲に覆われた空模様になりました。★6月9日に5羽誕生したツバメは数日後、1羽だけ成長できずに息を引き取りました。それでも残りの4羽は順調に大きくなり、6月終盤には羽をバタつかせて巣から飛び出しそうなほどになっていました。7月になると巣から離れることができるようになり、この画像を撮影した日も親ツバメに見守られながら玄関に掴まり飛ぶ練習をしていたようです。ただ、この日の夕方には1羽もいなくなり、それ以降はツバメの姿を見ることはなくなりました。いつものことですが、無事に巣立ちを終えてホッとする反面、何故か寂しい気持ちが入り混じる複雑な気持ちになります。来年も戻ってきてほしいと思わずにはいられませんね。★「夏至」を11日ほど過ぎて「半夏生(はんげしょう)」を迎えました。半夏生は雑節の一つで、農家などではこの時期までに田植えを終える目安とされています。この頃に降る雨は「半夏雨(はんげあめ)」と呼ばれ、大雨になることも多く農家の人々にとっては気を抜くことのできない時期と言われています。★静岡県熱海市の土砂災害はまだ被害の全容が明らかになっておらず、心配は尽きません。全国的に大気の状態が不安定になっているようで、地盤も水分を含んでいるので十分に注意しなければなりませんね。

「観音菩薩坐像修理④」

2021.06.25

今日の松江は青空の見える穏やかな朝を迎えました。終日、雨の心配はなさそうですね。★暦の上では「夏至」。この時期は昼間の時間が一年で最も長く、夜明けも早いことから農作業などがはかどる頃とされています。夏至から「半夏生」にかけては、各地で収穫された地物をお供えしたり食べたりして豊作や健康を願う風習があるそうで、関東の「小麦餅」、関西の「タコ」、福井県の「鯖」などは広く知られています。地域は異なっても豊作を願う気持ちは同じようですね。★観音菩薩像の修理は最終段階となりました。厨子に扉を取り付けてから、台座部分を厨子に納まるよう前後位置を考慮して組み立てます。光背(観音像の後ろの舟状の彫り物)は高さを慎重に決めて固定し、柱を取り付けると完成です。各部に傷みの見られた観音菩薩像ですが、構造体はしっかりしており、彫刻も丁寧なものでしたので順調に修復は完了しました。★観音菩薩は大慈大悲の仏さまで、日本では飛鳥から白鳳期頃には造像されていたようです。観音経(観世音菩薩普門品)には種々の姿に身を変えて、衆生のあらゆる苦難を救う菩薩と説かれています。また、観音様と向き合うことは、自分自身の内面と向き合うことに繋がるとされ、時代を越えて広く浸透したとされています。