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「大寒」

2023.01.20

暦の上では「大寒」を迎えました。一年で最も寒い時期とされていますが、比較的穏やかな天候が続いていますね。★「大寒」は二十四節気のうちの二十四番目にあたり、次は一番目の「立春」となります。古くから大寒の時期の水は冷たく清らかで霊力もあると考えられていました。神道では大寒の冷たい水を浴びて自らの罪や穢れを落とし清らかにする「禊祓(みそぎはらえ)」が行われ、仏教においては寒さの中で托鉢や誦経、座禅、あるいは滝に打たれるなどの「寒修行」が行われます。画像はあの武蔵坊弁慶も打たれて修行したという伝説が残る出雲・鰐淵寺の「浮浪の滝」。眺めているだけで湧き出る煩悩も打ち砕かれるような神秘的な空気が漂っています。★また、厳しい寒さの時期の「大寒の水」は雑菌も繁殖しにくいため、かつては汲み置きをして薬や料理に使う風習があったようです。現在でもこの時期の「寒仕込み」の酒、醤油、味噌は雑菌の影響が少なく、発酵もゆっくり進むので味に深みが出ることから珍重されています。そのほか「寒卵」や「寒蜆」など寒の時期のものは上質で栄養価も高いと言われます。大寒の時期はあらゆる生命が浄化して寒さを乗り切るためのエネルギーを蓄える時期と言えるかもしれませんね。★寒い時期に外に出るのは億劫になりますが、十分に栄養を摂って寒い冬を乗り切りたいものです。

「うさぎ年」

2023.01.10

うさぎ年の一年がスタートしました。山陰地方は比較的穏やかな天候のお正月になったようです。★子供の頃、月には兎(うさぎ)がいるという話を聞かされました。不思議な話ですね。でもこれはインドに伝わる仏教説話に起源があるようです。昔、天竺の森に兎、猿、狐が住んでおり、3匹はある時、力尽きて倒れた老人に出会います。3匹はその老人を助けようと、猿は木の実を集め、狐は川から魚を捕りそれぞれ老人に与えました。しかし兎はどんなに頑張っても何も得ることが出来ません。自分の非力を嘆いた兎は何とか老人を助けたいと考えた挙句、猿と狐に火を焚いてもらい自らの身を食料として捧げるべく火の中に飛び込みます。その姿を見た老人は「帝釈天」としての正体を現し、兎の慈悲行を後世まで伝えるため、兎を月に昇らせたということです。この話は「今昔物語集」の中に記載があることから、平安時代末期にはすでに伝わっていたと考えられています。切なく悲しい話になっていますが、この説話は一体何を伝えようとしたのでしょうか?本当のところは分かりませんが、兎の行動を通して慈悲の心の尊さを伝えたかったということかもしれませんね。日々の暮らしの中では何かと思い通りにならないことばかりですが、うさぎ年の一年、思いやりの気持ちを忘れずに過ごしたいと思います。★今週の前半は穏やかな天気になりそうです。後半も雲は多いものの気温はそれほど下がらない予報になっていますね。

「年の瀬」

2022.12.30

一頃の寒さは落ち着き、今週は松江でも穏やかな天気が続きました。今日も日中の気温はそれほど下がることはなさそうですね。★今年も残すところあと2日となりました。一年を振り返ってみると様々な出来事があり、慌ただしいまま時間が過ぎてしまったような印象です。今年になっても新型コロナの感染拡大は続き、社会的にも経済的にも大きな影響がありました。また、2月にはロシアによるウクライナ侵攻が始まり世界中に衝撃が走りました。あれから10ヶ月、色々なことを考える年になったと感じています。普段の生活でも原油やその他の資源価格の上昇、あるいは為替変動の影響を受け、多くのものが値上がりしました。また、安部元首相の銃撃事件などショッキングな出来事もあり、昨日までの当たり前だった日常がどんどん変わって行くように感じた年でもありました。一方、大リーグでの大谷翔平選手の活躍や、サッカーW杯の日本のベスト16進出などは大いに勇気をもらえる明るいニュースだったのではないでしょうか。来年こそは嬉しい話題で満たされた1年になることを願うばかりですね。★トップページに最新情報コーナーと営業日カレンダーを新設いたしました。このスタッフブログは来年も10日に1度のペースで投稿する予定ですので宜しくお願いいたします。この一年間、本当にありがとうございました。心より感謝申しあげます。

「納めの大師」

2022.12.20

昨日は全国各地でこの冬一番の積雪となったようです。今朝も気温は低く、庭先の水鉢の水もすっかり凍り付いていました。★冬の寒さも本格的となる12月21日は「納めの大師」と呼ばれる縁日です。縁日は高僧や神仏の降誕日や命日などに由来した日に開かれますが、弘法大師をご本尊としている寺院では大師の命日に由来して毎月21日に「御影供(みえく)」という法要が執り行われます。明日は1年の最後の縁日と言うことから「納めの大師」と呼ばれ、境内などで「納めの歳の市」などが開かれる寺院もあります。京都にある弘法大師ゆかりの「東寺」では「終い弘法(しまいこうぼう)」と呼ばれる歳の市が開かれ、毎年多くの参拝者で賑わうそうです。境内の1000店ほどの露店には歳末の準備品やおせち料理の材料などが並び、今では京の師走の風物詩となっているようですね。★毎年、この時期になるとお位牌の納期なども年末年始を迎える関係で不安定になってまいります。私どもの工房ではお位牌の彫刻、金文字ともに1週間程度の納期を頂いておりますので、12月23日までにご依頼いただきますと年内に間に合うようご準備させていただきます。ご迷惑をお掛けいたしますがよろしくお願いいたします。★朝晩の冷え込みも一段と厳しくなっています。体調管理には十分留意して歳末、年始を乗り切りたいものですね。