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「謹賀新年」

2020.01.05

今年のお正月は全国的に穏やかな天気になったようですね。松江でも1月とは思えない暖かな日差しを感じる三が日となりました。★いよいよ2020年のスタートを切りました。新たな時代に向う一つの区切りのように感じますね。漠然とした記憶しかありませんが、小学生の頃は西暦2020年などという未来は想像もつかない世界を思い描いていたように思います。自動車は自由に空を飛び、人間も自由に水中に潜り、食事もボタン一つで自動的に出来上がる便利な世界を想像していたと思います。こうして2020年になってみると、簡単に空を飛ぶことはできませんが、世界中の出来事を即座に知ることができ、地球上のどこにいても、誰とでも話せる本当に便利な時代になったように思います。ほんの数十年間で私たちの生活や文化は劇的な変化を遂げたと言えるかもしれませんね。一方で多くの人々が、年末に除夜の鐘を打ちに寺院を訪れ、また、新年には神社に初詣に出掛けます。進化した文化を享受しつつも、ご先祖や自然の恵みに感謝する文化も残されていると感じますね。新年の穏やかな時間が過ぎて、明日からは平常通りの生活に戻りますが、私もこの一年、感謝の気持ちを忘れることのないよう過ごす年にしたいと思います。★今日の松江も穏やかな朝を迎えました。明日も好天に恵まれる予報になりましたね。

「冬至」

2019.12.25

今朝の松江は久しぶりに青空が戻ってきました。松江城周辺の紅葉も散り、冬らしい風情となっていますね。★12月22日には「冬至」を迎えて日照時間が一年で最も短くなる時期となりました。これからは少しずつ日照時間も伸びることになり、古くから「一陽来復(いちようらいふく)」と言って徐々に運気が上昇し始める時とされてきました。古代欧州でもこの時期は一年で最も昼間が短い「冬至」にあたることから、太陽の死と復活を祝う「冬至のお祭り」が盛大に行われていたそうです。12月25日はイエス・キリストの降誕を祝う日として定着していますが、クリスマスは古代ヨーロッパの「冬至祭」の風習と「キリスト教」が結びついて現在のような形になったと言われています。「冬至」を境にこれまでの太陽が滅び、新たな太陽が復活するという発想は興味深く感じますね。★いよいよ今年も残すところ1週間となりました。皆様にはこの一年ご愛顧を賜りましたこと心よりお礼申し上げます。母里佛具店の年内の営業は12月30日(月)まで、新年は1月6日(月)より通常営業致します。インフルエンザも流行り始めているようです。健康に留意して元気に新年を迎えたいものですね。★来るべき年が皆様にとって素晴らしい一年になりますよう心よりお祈り申し上げます。

「観世音菩薩」

2019.12.15

今年も残り僅かとなり何かと気忙しくなってきました。年の瀬の準備も始めなければならない時期になりましたね。★仏像を修理する場合は木地の傷みや、漆の損傷具合によって手順が変わります。また、ご依頼主様のご要望により現状維持を優先する場合と、新しく塗り替えて金箔を押す場合では異なる技法を選ぶことになります。画像は100年以上前に制作された「観世音菩薩像」で、完全修復のご依頼でお預かりしました。約3か月間かけて丁寧に修復することになりますが、制作当初の状態を再現するために細心の注意を払って作業を進めて行きます。修行時代を含めて多くの観世音菩薩像の修復を担当させて頂きましたが、その度に身の引き締まる思いがいたしますね。★大慈大悲の菩薩といわれるこの観世音菩薩は普門示現とされ、あまねく衆生の苦悩を救済すると説かれています。平安時代末期に成立した西国三十三所観音霊場巡礼の信仰形態はこの菩薩に対する特別な関心を示していると言われ、現在でも多くの観音霊場巡礼が全国各地で見られます。また、毎月18日は「観世音菩薩」のご縁日にあたり、特に12月18日は一年の最後の縁日ということで「納めの観音」と呼ばれています。正月の縁起物を売る露店が軒を連ねる東京浅草寺の縁日は有名ですね。★明日の朝は冷え込む予報になりましたが、日中は穏やかな天気になりそうです。

「師走」

2019.12.05

今日の松江は雲の多い朝を迎えています。朝晩の冷え込みも厳しくなって本格的な冬の訪れを感じるようになりましたね。★先日の日曜日には松江市内とその周辺を走る「国宝松江城マラソン2019」が開催されました。当日は曇り空でしたが気温も穏やかで、山陰両県をはじめ全国各地から集まった4400名のランナーが師走の松江路を駆け抜けました。私もスタート直後の松江城大手前付近で応援させて頂きましたが、テレビで見るマラソンと違って迫力ある力走に圧倒されてしまいました。当日は地域のボランティアや周辺住民の方々のご協力で素晴らしい大会になったようです。松江の魅力を満喫できるイベントとして定着してほしいものですね。★いよいよ師走を迎えて何かと慌ただしい時期になりました。「師走」は師も走り回るほど忙しい時期と言われていますが、古くは日本書紀(720年成立)に「十有二月(しはす)」として記されているそうです。1000年以上前から使われていた言葉だと思うと不思議な気持ちになりますね。現在のように12月を「師走(しわす)」と呼ぶようになったのは江戸時代(元禄)以降と言われています。年末に僧侶(師)が各家庭を回ってお経を唱えるという習慣があったことから「師走」という文字が当てられたとか。いずれにしても一年の締めくくりの月でもあり、誰もが慌ただしくなる時期と言えますね。★明日も不安定な天気になりそうで、気温もそれほど上がらない予報になりました。