「お盆」
2023.08.10

松江でも連日のように灼熱の暑さが続きました。時折、雲に覆われて過ごしやすく感じる日もありますが、まだまだ厳しい暑さが続きそうですね。★間もなくお盆を迎えます。私たちの工房での業務も最終段階に入りました。私たちは前年のお盆明けから次の年のお盆までの一年間を一区切りと考えますので、お盆はもう一つの年越しのような感覚になっています。お盆が明けるとその一年間を振り返り、反省点や問題点を踏まえて次の年のお盆に備えます。ただ、実際には考えていた通りに行かないことや、想定していた結果が得られないことも多く、その度に宿題が増えることになります。お盆まであと僅かとなりましたが、気を抜かずにこの一年を締めくくりたいと思います。★2500年前にお釈迦樣は「この世のすべてのことは思い通りにならない」と説かれました。また、世の中のあらゆる出来事も物質も常に変化し、互いに影響し合って成り立っており、単独で存在するものは何一つ無く、すべてがどこかで縁によって繋がり結ばれていると示されました。自分自身もやはり無常であり無我であり、自分の思っている通りには行かないとしています。思い通りに行かないことも、自分が自分以外の全てとの均衡の中で生かされているという証なのかもしれませんね。★週末にはお盆を迎えます。ご先祖や繋がるすべての方々に感謝し心静かに過ごしたいと思います。
「灯籠流し」
2023.07.30
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大暑を迎えてからは厳しい暑さが続いています。昨日は松江でも35度を越えていたようです。この時期になると工房では早朝から夜遅くまで作業が続くことになりますが、やはりこの暑さは身に堪えますね。★コロナ禍の影響で中止となっていた松江仏教会主催の「灯籠流し」が昨年から復活し、今年も8月16日の夕刻から松江大橋の南詰付近で法要と共に執り行われます。例年、多くの方々がお出掛けになり、流れ行く灯籠を見送られます。静かに流れる灯籠は幻想的で松江の風物詩にもなっていますね。若い頃はあまり気に掛けることもなかった行事ですが、歳を重ねるごとに様々なことを考えるようになり、灯籠が流れて行く姿が重みのある光景として映るようになりました。今年も出掛けたいと思います。★一昨年から始められた「盆飾りの供物回収と供養」も合せて行われます。回収袋は一枚500円(供養料込み)で当店でも取り扱っています。回収場所は白潟公園東側で回収受付は8月16日午後3時から7時までとなっています。「回収袋」は市内の仏壇店、葬儀会館の店頭にもありますのでご入り用の方はお求め下さい。★全国的な猛暑はしばらく続く予報になっています。外出時には十分注意して無理をしないよう心掛けたいものですね。
「放生会」
2023.07.20

先週末からは真夏日となる日が続き、屋外での仕事は体力勝負となりました。昨日の午前中は雨模様となり猛暑は少し落ち着きましたが、熱中症などには引き続き注意が必要ですね。★「仏壇開きに生きた魚が必要なのはなぜ?」というご質問をいただくことがあります。一般に、新しいお仏壇をご準備された際には「開眼供養」あるいは「仏壇開き」などと呼ばれる儀式を執り行うことになります。宗派によっては生きた魚などを準備し仏壇開きの儀式が終わってから自然に放つことがあります。「仏壇開き」の場面で生きた魚というのも不思議な感じがしますね。実はこれは「放生会(ほうじょうえ)」と呼ばれる儀式に由来しているようです。「放生」とは生き物を生きたまま野に放つという意味で、捕らえられた魚や鳥を自然に放ち、殺生を戒める儀式とされています。放生会は仏教における「殺生戒」の思想に基づいているとされ、儀式を通して生き物を殺生することなく、そのあと生きたまま放つということに意味があるそうです。「金明光経」の中には天台宗の開祖智顗が、漁民が雑魚を捨てている様子を憐れみ、自身の持物を売っては魚を買い取り放生池に放したとあります。仏壇開きの際にご住職様に魚を数匹ご準備下さいと言われたら、この「放生会」を行うためのものと理解すればいいと思います。★週末からは再び真夏日となる予報が出ています。体調管理には十分留意したいものですね。
「お盆百科」
2023.07.10

先週末からの梅雨前線の影響で松江でも集中的な豪雨となりました。8日の朝から雨が強くなり、一部の地域では避難指示も出されたようです。今朝は小雨が降る程度に回復していますが、地盤が緩んでいる場所もあると思われるので土砂災害などには引き続き注意が必要になりそうですね。★いよいよお盆まであと1ヶ月余りとなり、私たちもお盆の準備のお手伝いで慌ただしくなってきました。例年、この時期になるとお盆のお供え方法についてのご質問を頂くようになります。特に初めてお盆を迎えるお宅では分からないことも多いと思いますので丁寧にご説明させていただいています。また、お盆について分かりやすく解説した冊子「お盆百科」(40ページ)もご準備しています。「盆飾りの馬と牛にはどんな意味があるの?」「施餓鬼って何?」「灯籠流しの意味は?」などお盆の疑問を分かりやすく説明してあり、読みやすい内容になっています。店頭に置いてありますのでご自由にお持ち帰りください。また、盆提灯の組立て方法などが分からない場合はお気軽にご相談下さい。★梅雨明け前の天候は特に不安定になる傾向にあるようです。体調管理に留意して夏本番を迎えたいものですね。