『照千一隅 此則国宝』
2016.02.24

今日は一日、小雪の舞う天気になりました。寒さもあとしばらくでしょうか。★「径寸十枚是れ国宝に非ず、一隅を照らす此れ則ち国宝なり」これは天台宗の開祖伝教大師(最澄)の有名な言葉で「径寸(お金)や財宝は国の宝ではない。それぞれの人がそれぞれの分野で全力を尽くすことによって社会全体が明るく照らされ、自分のためばかりではなく人々の幸せを求める心豊かな人こそ国の宝である。」としています。もともと中国の故事で、魏王が斉王に「私は径寸の宝玉十個を有するが斉王はどのような宝を持っているか」と問い「私はそのような玉は持っていないが優れた武将を持っている。彼らは国の一隅を守り敵を寄せ付けず、彼らは千里の広い範囲を照らしている。この人材こそが私の宝だ」と答えたそうです。伝教大師はこの故事を引用して「道心を有し一隅を照らす人物こそ国の宝である」と主張しています。★明日もまだ雪が残りそうです。気温も上がらないようなので風邪などに気をつけたいですね。
お位牌の産地はどこ?
2016.02.23

今日の松江は曇り空が広がりました。寒さはそれほど厳しくないようですね。★お位牌は京都、名古屋、会津、和歌山などが有名産地になりますが、それぞれに特徴がありますね。京都は歴史的にも有名な産地で、大量生産をせず高級位牌を中心に作られています。名古屋は位牌の大規模産地になりました。現在は普及品を中心に幅広く生産されています。会津は会津塗りの技術を活かした高級位牌の産地で、しっかりとした作りが特徴です。和歌山の高野位牌は高野山のお膝元ということでも有名で、その品質は高い評価を得ています。そのほか近年では輪島塗りなど産地の特色を活かした現代位牌や比較的安価な中国産のお位牌も流通するようになりました。★明日は雪の予報も出ています、インフルエンザも流行っているようなので十分に注意したいですね。
障子の張り替え
2016.02.19

今日は朝から天気が良く、気温も上がりそうですね。午後からも雨の心配はなさそうです。★いよいよ春のお彼岸まで1か月を切りました。私たちもお彼岸までの納品の準備であれこれと忙しくなる時期です。お彼岸にはお墓やお仏壇の掃除をしますが、意外と気が付かないのがお仏壇の障子です。障子に張ってある「紗(しゃ)」は汚れていたり破れていても案外そのままにしてしまうことが多いですよね。この障子の「紗」を張り替えるだけで見違えるほどお仏壇がきれいになります。障子の格子の煤抜きと紗の張替えなら4~5日のお預かりで完了しますが、格子の補修が必要な場合は若干お時間を頂くことになります。やっぱり綺麗なお仏壇でお彼岸を迎えたいものですね。お仏壇のお手入れで不明な点などありましたら遠慮なくお問い合わせください。★明日は雨になる予報になりましたが、寒さはそれほどでもないようです。少しずつ暖かな春が近づいていますね。
「下研ぎ」について
2016.02.17

今日の松江は朝から小雪まじりの天気となりましたが、昼前には青空も見えました。ただ、気温は上がらないのか風は冷たいですね。★仏具などを塗り重ねる場合、塗る前には必ず「下研ぎ」をします。これは表面全体を滑らかにする目的と、塗り重ねる漆をきちんと表面に食い付かせる目的があります。平面の部分は平滑にするために当て木を使用したペーパーか、あらかじめ砥石で平らに研いだ炭などで研ぎます。彫刻することが前提のお位牌などはこの「下研ぎ」が重要な作業になります。また、刷毛塗りの場合、刷毛目を残さず平滑に塗り上げることも大切な作業ですね。きちんとした手順で仕上げることでお仏具は長い間いい状態を保つことができます。★明日は朝晩は冷え込むようですが、日中は暖かくなりそうな予報になりましたね。