「田植え」
2025.05.30

今日の松江は雲の多い朝を迎えています。全国的に不安定な天候になりそうですね。★松江周辺では田植えのピークを越えたようで、先日通りかかった郊外の水田でも植えられたばかりの苗が風になびいていました。日本の稲作では台風や日照不足などの心配が常に頭から離れませんので、実りの秋を迎えるまでは祈るような気持ちではないでしょうか。当たり前のように毎日食べるお米も農家の方々の日々のご苦労のお蔭と思うと無事に育ってほしいと感じます。★最近は米の流通価格についてのニュースを耳にしない日はありませんが、過去にも不作による飢饉や米の買い占めなどにより米の価格が高騰した時代があったようです。古くは江戸時代の天候不順による米価格の高騰が暴動にまで発展した「大塩平八郎の乱」や、大正時代に民衆の行動に端を発した「1918年の米騒動」などが知られています。主食であるだけに米の問題は社会的に大きな影響があるようですね。現在のように諸物価が高騰している中では米の適正価格も分かりにくくなっていますが、日々の米作りに追われる農家の方々の努力やご苦労が報われるといいですね。★週末はそれほど気温が上がらないようで、来週にかけては雨雲も多くなる予報になりました。
「小満」
2025.05.20

昨日は全国的に気温が上昇して松江でも「夏日」を記録したようです。今日はさらに暑くなりそうな予報になっていますね。★季節は移り、明日は二十四節気の「小満」となります。「気候が良くなり、あらゆる草木が成長し、やがて天地に満ち始める頃」という意味があるそうです。これからは気候も良くなり、何をするにも適した過ごしやすい時期と言えそうですね。農家の方々にとっても田植えの最盛期となっているのではないでしょうか。★農家の方々が忙しくなる時期と重なるように、私たちの日常も慌ただしくなります。盆提灯の展示や、お盆に合うようにお預かりした仏具の修理などでこれからの2ヶ月半は普段とは違う生活になります。お位牌の戒名彫刻などは時間も掛かりますので5月後半からは特に忙しく感じます。どんなに慌ただしい時期でも気を抜くことはできませんのでいつも真剣勝負ですね。画像のお位牌は「坊塔位牌」と呼ばれる寺院用のお位牌で、ご住職様の戒名を彫刻します。丁寧に仕上げてお届けしたいと思います。★4月にやって来た玄関先のツバメも雛が孵ったようで、季節の移ろいを感じます。6月には巣立って行きそうですね。
「華蔵寺」
2025.05.10

大型連休は全国的に穏やかな天候だったようですね。観光でお出掛けの方も多かったのではないでしょうか。★私も5月5日の月曜日には久し振りに枕木山に登り、清々しい空気を堪能させていただきました。早朝にも関わらず枕木山頂付近では寒さを感じることもなく、木々を抜ける風はすでに初夏を思わせるほどで心身共にリフレッシュできたような気がします。画像は山頂にある「華蔵寺」の北側から日本海、北浦方面を撮影したもので、雲間に浮かぶ朝日も眺めることができました。華蔵寺付近から西方面に抜ける北山縦走コースは景色も良く、ハイキングの格好のルートになっていますね。★「華蔵寺(けぞうじ)」は臨済宗南禅寺派の古刹で山号は龍翔山。寺伝によれば延暦22年(804)智元上人を開山とする天台宗の寺院で、のちに臨済宗南禅寺派御開基の亀山法皇の時代に禅宗に改め南禅寺の末寺となっています。室町期に隆盛を極めたものの、その後は兵火に遭い衰退。しかし、堀尾吉晴公が松江城を築城する際、枕木山が鬼門に当たることから祈願寺として中興したと伝えられています。現在でも華蔵寺付近からの眺望は素晴らしく、大山をはじめ宍道湖や中海、天候がよければ隠岐島も遠望できる場所となっています。★週末の天気は雲が多くなりそうですが、週明けからは気温も上昇しそうですね。
「小林如泥」
2025.04.30

大型連休に入ってからは気温も上昇して全国的に穏やかな天候になっているようですね。昨日は松江城大手前周辺にも多くの方々がお出掛けでした。★松江城北惣門橋前にある「松江歴史館」では松江の名工「小林如泥/1753~1813年」の企画展が6月15日までの予定で開催されています。小林如泥(じょでい)は松江藩・松平家七代藩主松平治郷(号 不昧)に仕えた指物師で、その優れた技術と美意識は後世の彫刻家にも大きな影響を与えたことで知られています。昨日は僅かな時間でしたが私も拝観させていただきました。どの作品も見事で、一体どのようにして製作されたのか不思議でなりません。鑿、小刀、糸鋸などの道具類の展示はありませんでしたが、現存しているものがあれば是非見てみたいものです。★如泥は宝暦三年、松江大橋に近い大工町(現・灘町)に生まれ、寛政九年(1797)には松平治郷公から「如泥」の号を授けられました。如泥は酒を好み、泥のように酔ったと伝えられます。いつでもふところに五枚の板を持ち歩き、酒を飲む時はその板を組み立てたそうで、それは少しの隙間もなく、ひとしずくの酒も漏れなかったという逸話が残っています。菩提寺は寺町の常教寺。現在でも灘町の歳徳宮をはじめ、月照寺の治郷公・廟門の彫刻、賣布神社・幣殿の龍の彫刻などの作品が大切に残されています。一度は拝見したいものですね。