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スタッフブログ

「厨子」

2017.11.01

今日の松江は朝から青空が広がりました。気温も上昇して秋晴れの一日になりそうですね。★「厨子(ずし)」はもともと仏像や経巻などを納める収納具とされています。古くは室内装飾を兼ねた身の回りの品々を収納したとされる厨子などもあり、正倉院の「赤漆文欟木御厨子(せきしつぶんかんぼくのおんずし)」は天武天皇から聖武天皇へと順次伝領された格別の品として知られています。また、仏像などを安置する形式としては法隆寺の「玉虫厨子」などが有名ですが、現在は一般的に「厨子」といえば仏像などを安置する観音開き型の収納具のことを指し、在家ではお仏壇の中にご本尊を収納した状態で置かれる方も多いようです。画像は修理のご依頼でお預かりしたもので在家用としては比較的大きく二尺以上の高さがあります。これは松材で造られた「木瓜型」の厨子で本体は外側が漆塗り、内側が金箔押しとなっています。江戸時代中期より代々伝わる念持仏を安置されてきたそうですが、木地の状態は良好で経過した歳月を考慮すると大切に受け継がれたことが分かります。ご依頼主様にご了解を頂いて画像を掲載しましたが、大切に残していただきたいですね。★秋も深まり朝晩は冷え込むようになりました、いよいよ暖房器具の準備の時期でしょうか。