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スタッフブログ

「聖観音菩薩像修復②」

2023.10.30

暦の上では「霜降」を迎えて朝晩の気温は一段と低くなりました。二十四節気では秋の最後の節季になるので晩秋ということになります。この時期からは山々の木々が本格的に色づいて紅葉の見頃となりますね。古くからこの時期は一日の温度差が大きく徐々に気温も低くなることから、健康維持のためにも栄養価の高い食べ物をしっかり摂って寒い冬に備える頃とされます。「霜降」の次は「立冬」。いよいよ暖房器具の準備を始める時期になりますね。★観音菩薩像の修理は分解工程から木地の補修工程に入っています。部材ごとに膠(にかわ)で固定されているので、各部材をぬるま湯で溶かして分解します。熱湯で溶かす方法もありますが、早い技法である反面どうしても木地を傷めてしまいますので時間を掛けて分解します。このあと、水分を含ませながら丁寧に下研ぎを行ってから、木地調整、下地調整となります。この聖観音菩薩像はこれまでに修復された形跡はなく、宝冠の金具類と右手、左手の持物と思われる蓮華が欠損しているほかは、木地の状態を含めて極めて良好な状態でした。100年の歳月を遙かに超える時間を過ごしてきたことを考えると驚くばかりです。欠損部位は丁寧に造り直して後補したいと思います。★先週の後半は雷を伴った不安定な空模様でしたが、今週は秋晴れの見られる穏やかな天候になる予報になりました。