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スタッフブログ

「書体合わせ」

2023.04.20

松江は青空の広がる朝を迎えました。全国的に穏やかな一日になりそうですね。★美しい花を咲かせた桜が散り始める頃から気温は上昇して、いよいよ木々の緑も初夏の色に変わり始めています。今日は暦の上では「穀雨(こくう)」。これは「百穀を潤す春の雨」という意味で、この時期以降に降る雨は徐々に雨量が多くなるので植物の種を蒔いておくと成長の頃には雨に恵まれすくすく育つとされています。いよいよ農家では田植えの準備などで慌ただしくなる時期ですね。★連休前のこの時期はお位牌の戒名入れなどが集中するので、私たちの工房も慌ただしくなります。画像は以前に作られたお位牌に追加で戒名を彫刻しているものです。どちらで作られたお位牌か分かりませんが、すでに彫られているお位牌に追加で彫刻する場合は書体を合せる必要がありますので細心の注意を払います。ほとんどの職人は基本的に中国の古典書法を学ぶことから、中国唐代の書家である欧陽詢、顔真卿、柳公権などの書風に近いものになる傾向があるようです。それでもやはり職人それぞれに個性がありますので、文字の筆画(点と線の動き)や結構(文字の構成)を手掛かりに彫刻する文字をイメージします。ただ、30年以上携わっていてもなお難解なもので、彫らせていただくたびに新たな学びがあると感じます。★明日以降は雲の多い日もありそうですが、週末を通して天候の大きな崩れはなさそうですね。