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スタッフブログ

「下書き」

2020.05.05

今日の松江は爽やかな朝を迎えています。終日、雨の心配はなさそうですね。★ゴールデンウイークも終盤を迎えて、今日5月5日は「立夏」。立夏は「春が極まり夏の気配が立ち始める日」とされていて、この日から「立秋」の前日までを暦の上では「夏」と呼んでいます。先週からは徐々に気温も上昇して夏日を記録する地域もあったようです。農作業もいよいよ繁忙期に差しかかる時期ですね。★お位牌の戒名入れを「手彫り」で行う場合は朱墨による「下書き」が必要になります。「下書き」の良し悪しは彫刻の仕上がりを左右するほど大切な工程であるとされていて、書についてはベテランの職人でも日々の練習は欠かさないと言われます。一般に位牌の彫刻文字は一部の例外を除いて極端な個性を出さず、古典書法に従った「楷書」を用いることになります。彫刻は下書き文字をトレースするように小刀で彫りますが、札板の大きさ、文字数などを考慮して彫刻文字のボリュームを調整します。修行時代には彫刻と同様に書の重要性について厳しく指導されますが、お位牌の戒名彫刻は単に文字を彫るということに留まらず、仏様を彫るということになるので「下書き」も含めて丹念に仕上げるよう教えられます。画像は若かりし頃、練習で書いた懐かしい一枚です。★全国的に穏やかな天気になりそうですね。気温も上昇する予報になりました。