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スタッフブログ

「繰出位牌」

2020.01.13

今日の松江は雲が多ようですが、晴れ間も見える朝となりました。気温もそれほど下がらない予報になりましたね。★早いもので、1月も半ばを迎えました。今年に入ってからは気温の高い日が多いようで、日中の最高気温が平年よりも10度ほど高い日もあったようです。昨年も松江の平野部では冬の間中、積雪が見られなかったように記憶していますが、今年も暖冬なのでしょうか。積雪が無い年は農作物の収穫に影響が出るそうなので農家の方々にとっても心配ですね。★工房では繰出(くりだし)位牌の戒名入れの作業を進めています。繰出位牌とは牌身内部に戒名や法名を記した札板を何枚も入れることができるようにしたもので、江戸時代の中期に寺院用位牌として作られたのが始まりと推定されています。一説では三十三回忌または五十回忌後は祖霊に一体化するとされることから、それ以降は菩提寺に納められていたようです。画像は下線を描き終えた段階のもので、このあと漆で戒名を書き入れ、漆が乾く直前に金粉を蒔きます。枚数が多い場合でも、書体にバラつきが出ないように一気に書き上げます。一般には、表板の一枚が塗り板で中板は白木板で構成されることが多いようですが、画像の繰出位牌は「共板」と呼ばれるもので、すべての板が塗り板で構成されています。★明日も雲が多くなりそうな予報になりました。今週いっぱいは不安定な天候になりそうですね。