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スタッフブログ

「玄奘」

2018.10.03

今日の松江は爽やかな朝を迎えました。吹く風の涼しさに秋の訪れを感じますね。★現在、私たちが目にする「般若心経」は三蔵法師「玄奘」が唐の国からインドまで旅をして持ち帰り、漢訳したものとされています。さらに200年前、「鳩摩羅什(くまらじゅう)」という訳経僧によって漢訳されたものもあるそうです。「玄奘」は16年間にも及ぶ長い旅路を経てインドから657部の経典を持ち帰り、生涯にわたり翻訳活動を続けたと言われています。そのうちの一つが「般若心経」です。また、「玄奘」はインドまでの長い旅の記録を「大唐西域記(だいとうさいいきき)」として編纂しました。この記録をもとにあの有名な冒険物語「西遊記」は編まれました。「般若心経」が日本に伝わったのは遣唐使船によるとされていますが、日本でも多くの宗派で唱えられ現在では最も知られる経典のひとつになっていますね。★お彼岸が明けてから、数年間使っていた位牌用の蒔絵筆がいよいよ使いにくくなったので新しい筆の慣らしを始めています。筆を慣らす時には私も「般若心経」を写経することにしています。穂先に漆を馴染ませるという目的がありますが、同時に穂先の感触を指先に覚えさせるという意味もあります。画像は漆を用いて新しい蒔絵筆で写経したものですが、今回の筆は慣れるのに少しばかり時間が掛かりそうです。★明日からはまた不安定な天候になるのでしょうか。台風25号の接近も心配ですね。