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「盆提灯の組立て②」

2024.07.31

昨日の松江は雲の多い一日となりました。日中の最高気温は32度程度だったようですが、過ごしやすく感じましたね。★大内提灯の組み立ては最初に「台座部分」を組み立てることになります。実はこの部分の組み立てを「難しい」と感じる方が多いようです。画像のように「下足」を「ロクロ(丸い台座)」に差し込みますが、最初に2本だけ「下足」を差し込んだ状態で「三角」を取り付けます。その後で穴の位置を確認しながら3本目の「下足」を差し込みます。ここで最初から3本の「下足」を差し込んでしまうと「三角」の取り付けが難しくなって、場合によっては割れなどの原因になりますので注意します。この工程では「ロクロ」に取り付けられている金具などが床や畳を傷つけてしまうことがありますので厚手の布などを敷いて組立てると安心です。いずれの作業も無理に力を入れると破損やケガの原因になりますので注意します。提灯を分解する際の手順はこの逆で、初めに1本の「下足」を丁寧に抜き取り「三角」を外した後、残りの2本の「下足」を外します。明日からは上半分の組み立て方法をご紹介します。★松江では今日も雲の広がる予報になりました。ただ、気温は高くなりそうなので注意が必要ですね。

「盆提灯の組立て①」

2024.07.30

梅雨が明けてからは全国的に猛暑が続いているようです。こまめな水分補給を心掛けたいですね。★最近は組立不要の提灯も多くなっていますが、従来型の「大内提灯」の組立ても慣れてしまえば意外と簡単ですので「難しいな」と感じるポイントを中心に、以前ご紹介した記事の補足も含めて数回にわたりご案内させていただきます。画像は「大内提灯」の下半分の構成部品です。丸い台座は「ロクロ」などと呼ばれ、下面には「下足」を差し込む3つの穴があり、中央部分には電球用のソケットを取り付ける「固定穴」があります。画像は台座の下面側ですね。さらに3本の「下足」と、それを連結するための「三角」とで下足部分は構成されています。「下足」は画像のような足を差し込むタイプのほか、ネジで固定するタイプやスライドさせて固定するタイプなどがありますが、概ね組立て方は同じです。面倒でも組立てる前に一通り組立説明書に目を通しておかれると安心ですね。明日からは具体的な組立て方をご紹介します。★パリでのオリンピックも盛り上がっているようです。映像から時折、文化や国籍など様々な差異を超えて生まれる友情や連帯感を感じることがあります。見ていても清々しい気持ちになりますね。

「土用」

2024.07.20

一部の地域では梅雨明けの発表があったようですが、松江ではまた不安定な空模様になりました。この時期独特の蒸し暑さを感じますね。★暦の上では「土用」を迎えました。この時期は気温も上昇して体調を崩しやすくなるので夏バテ防止に栄養価の高い「うなぎ」を丑の日に食べる風習があります。この時期にうなぎを食べるようになったのは江戸時代中頃とされ、平賀源内が行ったウナギ屋の宣伝がその始まりとも言われています。地域によっては整腸作用のある「土用しじみ」などを食べるそうですね。いずれにしても体調管理に留意しなければならない時期となりました。★そもそも「土用」とは何でしょうか?これは古代中国に端を発する「五行思想」と呼ばれる自然哲学に起源を持つようです。万物は火・水・木・金・土の5種類の元素からなるという説で、春は木、夏は火、秋は金、冬は水が割り当てられ、それらの変わり目に「土」が割り当てられ、これを「土用」と呼ぶようになったそうです。土用と言えば「夏」のイメージですが、実は1年に4回あるということになります。また、古くから土用の時期は「土公神」という土の神が支配する期間とされるため動土、穴掘りなどの作業は避けるようになったと言われています。★明日からは天候も回復する予報になりました。梅雨明けも間もなくですね。

「7月盆」

2024.07.10

昨日の松江は梅雨前線の影響で記録的な大雨となり、家屋への浸水や道路冠水などが発生しました。今後も引き続き注意が必要になりそうですね。★山陰地方でのお盆は8月に行われますが、関東や東海、北陸の一部では7月15日を中心に「7月盆」が行われます。同じ日本のお盆なのに不思議ですね。江戸時代中期(1704年)に発刊された「華実年浪草」には「七月十三日、黄昏に及びて都鄙倶に聖霊を迎ふるの儀あり、門前に於いて麻殻を折り、焚きてこれを迎え火という」とあります。もともと江戸時代の人々は旧暦の7月に「迎え火」を焚いていたようですね。ではなぜ現在のお盆に1ヶ月の違いがあるのでしょうか? これは明治時代に行われた改暦が関係しているようです。明治6年に新暦が採用されたのに伴い、お盆の時期は地域の生活様式や文化によって分かれ、東京やその他一部地域では7月盆、農村や漁村の多い地方では8月盆が定着したと言われています。地域ごとの様々な事情もあり統一することは難しかったようです。新暦の導入に伴ってお盆の時期は地域により異なってしまったようですが、ご先祖をお迎えして感謝するという大切な行事であることに違いはありませんね。★今年も8月16日には大橋川南詰付近で「灯籠流し供養」が執り行われます。同時に、今年も「盆飾りの供物回収と供養」も行われる予定になっています。