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スタッフブログ

「十夜法要」

2025.10.10

暦の上では「寒露」。日中は過ごしやすく夜は空気も澄んで月や星などを鑑賞するには良い時期となりました。「十五夜」の日に感謝の気持ちを込めて月見団子をお供えし、月を愛でるという風習もやはり気候のいい秋ならではの風情ですね。★古来より月を鑑賞する風習は日本にもあったとされていますが、十五夜の「お月見」が広まったのは平安時代になってからだそうです。中国から伝わった風習が平安貴族を中心に「月見の宴」などとして行われるようになり、江戸時代には一般庶民にまで広まったようです。この時期は稲の収穫期と重なることから「お月見」も次第に収穫に対する感謝の意味合いを持つようになったと言われていますね。★仏教でも過ごしやすい秋には各地で法会が執り行われます。浄土宗では旧暦の10月5日から15日の間の時期に、阿弥陀如来に対し感謝の念仏を唱える「十夜法要」が営まれます。これは1495年(明応4年)鎌倉光明寺の9世・観誉祐崇が宮中で阿弥陀経の講義を行ったことに由来すると伝えられています。法要では収穫期でもあることから、大自然に感謝を捧げる意味で仏前に新米や新米で作ったおはぎ、赤飯などもお供えするそうです。★宗旨を問わず様々な行事が行われるいい季節となりましたが、どの行事にも収穫に対する感謝の気持ちが込められているようですね。